2017.06.07

Phantom 2 + GoPro 2.4GHz で FPV

ドローンカスタマイズ編です。前回の記事「Phantom 2 + GoPro 5.x GHz で FPV」では、リアルタイム性の高い 5.x GHz を使って FPV 環境を構築しました。ただしこの場合、電波の開局申請などが必要となり、実際に使用するまでもうひとハードル越える必要があります。今回は開局申請不要の wifi(2.4 GHz)帯を使って、FPV システムを構築してみたいと思います、、、

まず、全体的な方針の説明です。

Phantom 2 は、プロポ(送受信機)が 2.4 GHz 帯を使っているため、GoPro の wifi と同時利用すると混線してしまい利用するのは非常に危険です(場合によっては、ノーコントロールのリスクもあるでしょう)。なので、プロポの送受信機をもう1つの ISM バンドである 920 MHz 帯に変更します。これで GoPro wifi との混線なく、同時使用することが可能となります。920MHz の送受信機は Phantom 2 Vision+ で使われているものを調達・利用すればいいでしょう。

というわけで、必要なパーツの準備です。

  • Phantom 2 Vision+ 用の受信機(920MHz帯)
  • Phantom 2 Vision+ 用の送信機(920MHz帯)
  • ジンバル(今回は H3-2D)
  • GoPro(今回は GoPro HERO 3 Black Edition)

パーツが揃ったら、組み込み作業です。

機体内部にある Phantom 2 の受信機(2.4GHz帯)を外し、Phantom 2 Vision+ 用の受信機(920MHz帯)を取り付けます。取り替えるだけです。アンテナもスキッドに這わせるように適切に取り付けてください。あとは、ジンバル・GoPro を取り付けて、組み込み作業は完了です。

次に設定です。

Phantom 2 Vision+ 用の送信機の電源をON、機体の電源をONにした状態で機体の底部の送信機とのリンクボタンを長押しして、送信機とのバインド(リンク)作業を行ってください。また、PC と機体・送信機をそれぞれ接続して設定の確認を行い、送信機の操作が問題ないようにしましょう。

最後に、動作確認です。

GoPro の電源を入れ、wifi 機能を ON にし、スマホに映像を受信させます(今回は GoPro 標準の Capture アプリを使用しました)。この状態で機体を離陸させ、フライトさせます。GoPro の映像を確認しながら、機体を操作することができるはずです。

以上です。
GoPro の映像を見ながら、機体操作することができるようになったかと思います。これで空撮時に GoPro の設定確認や、映像の確認が格段にしやすくなったのではないでしょうか(wifi が使えないと機体を着陸させてからしか、映像の確認ができなかったので)。

ただし、実際やってみるとわかりますが、5.xGHz 帯と比較すると映像に遅延が発生しており、リアルタイム性に乏しいと感じると思います。ですので、ドローンレースのようにゴーグルで見ながら、操作するのは厳しいかと…。少なくとも、細かい操作が要求される際には、映像ではなく目視で操縦を行うようにした方がいいでしょう。映像と実際のドローンの動きを比較・把握した上で操縦を行うようにしてください。